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ロクエヒロアキ
rokuehiroakiロクエヒロアキ@rokuehiroaki·
2 3月

①「さよならデイジー」。2013年にKDPで発行した4冊の詩集を合本化したものになります。紙媒体の発行はこれがいめてです。受注生産版。
https://text-revolutions.com/staffdaikou/products/detail/4148

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rokuehiroakiロクエヒロアキ@rokuehiroaki·
2 3月

そしてすっかり告知を忘れていたのですが、「あさいらむ」のKDP版が発行されておりました。

https://amzn.to/304di42

BOOTH版はいましばらくお待ちくださいませ。

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rokuehiroakiロクエヒロアキ@rokuehiroaki·
2 3月

キキミミさんが、わたしの書いた童話に絵をつけてくださいました。出来上がり次第1ページずつアップしてくださるとのこと、だれよりもわたしが楽しみです。

キキミミ@kikimimi310

ロクエヒロアキさんの創作絵本
『いちごのくに』
に絵を描いております🍓🍓🍓🍓🍓

たくさんいちごを食べて臨みました🍓🍓🍓🍓🍓

できたら1ページずつアップしていくので
ぜひ、物語の展開もお楽しみいただけたら🍓🍓🍓🍓🍓

そして、ぜひ
声に出して読んでみてほしいです🍓🍓🍓🍓🍓

@rokuehiroaki

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__slowlikehoney𝐬𝐥𝐨𝐰@__slowlikehoney·
8 2月

道ゆく人とすれ違いざまにオススメ本を渡し合えるアプリ「taknal」twitterで見かけて面白そう〜と思って入れてみたら徒歩通勤と本屋寄り道した今日だけで20人以上とすれ違ったっぽい これは道ゆく誰かが教えてくれたよさげな本たち

2
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omochi_nam01なみそ@omochi_nam01·
8 2月

息子よ、その感性をそのまま大切に育てていこう。 君の描くネコは世界で一番愛しい。

4
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小説 ぱらぱらのねぎ

おいしいおかゆがつくれる子と、おいしい肉じゃがをつくれる子。日本にはどっちのほうが多いかって言ったら、まず間違いなく、「おいしい肉じゃがをつくれる子」のほうだって、みどり、思うのだ。そりゃあ中華料理にはおいしいおかゆがいっぱいある(らしい。まだみどりは食べたこと、ない)けれども、ジャパニーズ・ソウル・フードとしてのおかゆって言ったら、まず間違いなく、熱を出したときに食べる、ごはんをちょびっとの塩で味つけて煮込んだもの、じゃない? つまりね、みどりが言いたいのはこういうこと。おかゆって、あんまりつくり慣れるようなタイプのごはんじゃあない。事実、一年に一度、下手したら、数年に一度しか出番がないようなメニューだしね。おかゆをつくり慣れないような体に生まれついたことに感謝しなさい、って? そりゃあもちろん! まあ、ふだんなら。でも、たとえば、柏木さんが風邪をひいて寝込んでいるようなこんなときには、「おかゆおかゆ! おかゆ……おかゆ……?」、とまあ、みどりの眉間もしわしわになるというものよ。

さいわいなことに――だなんて言ったらいけないけど――柏木さんはノロでもインフルでもないみたい。ただ、熱は高くて、あんまり食欲もない。うーんうーん。うなりながら、みどりは鍋にお米(炊いたの)を入れて、スマホでcookpadを開き、ぱっと目に入ったレシピを開く。もちろんプレミアム会員じゃないみどりと柏木さんは、いつもならあーだこーだ言いながら、あの手この手を使って「人気のレシピ」を探すけど、今日はそんな時間はない。熱を出した子のためにつくるごはんは、味よりもスピードにこそ、愛情や友好度が現れるっていうものよ。

でも、やっぱり問題もあるかなあ。たとえば。みどりが参照しているレシピだと、梅干を使ってるんだけどさ、ウチに梅干なんて、ない。みどりの実家でも常備してなかったと思うんだけど、ふつうのおウチに梅干ってそうそうあるものなの? でも、確かに梅干が入ったほうが、彩りがあって食欲をそそる! 食欲がない子には、「食欲をそそるガイボウ」って重要じゃない?

「梅干、かあ……」

みどりの眉間はまたしわしわになったけど、そこで、はっ! と思いついた。万能ねぎ! 万能ねぎを散らせばいいんだ!

冷凍庫を開けて、ジップロックも開けて、小口切りにしてあった万能ねぎをひとつかみ、おかゆにぱらぱら散らす。霜をまとっていたみどりいろがお湯で溶けて、「芽吹き」ってタイトルの一枚の絵みたい。うん、いい感じ、じゃない? 火を止めながら――ありがとう、柏木さん、って、心の中で、みどりは柏木さんにお礼を言った。だってね。

ねぎを小口切りにして冷凍しておく習慣は、みどりのウチにはなかった。みどりのママ、ネギっていうか香味野菜全般好きじゃなかったからね。だから、みどりにとって「ねぎを小口切りにして冷凍する」っていうのは、蓄音機に匹敵するくらいの大発明だった。

「へー、便利! 柏木さんすごーい」

「すごくないすごくない」

なんでもないことみたいに笑って、柏木さんは小口切りにしたねぎを入れた(ねぎを切るのも、柏木さん、とっても上手だった!)ジップロックの空気を抜くとをぷちぷちぎゅーっと閉じた。その一連の動作には、なんだろう、照れ隠し的なシツヨウさが全然なくって、みどりは柏木さんのことをますます尊敬した――のとおんなじくらい、さみしくなったのを覚えてる。

なんでだろう?

ふっと、お椀におかゆをよそいながら、そんなことを考える。少し考えて、「たぶん、なんでも当たり前にできてしまうのは、すごく孤独なことだからだ」、そんなアイディアがひらめいた。

柏木さんは、才媛、っていうのかな、お勉強もできるし、頭の回転も速いし、みどりのあこがれだけど、もしかしたら、「あこがれられ」、っていうのは、場合によっては人を孤独にして、人を傷つけることもあるのかもしれない。みどりはほんとうに心の、心の、心の奥底から柏木さんを尊敬しているんだけれども、もしかするとそういうのは、柏木さんにとってはさみしいことなのかもしれない。

じゃあ、どうすれば、あこがれを抱きつつ、あこがれの対象となってるそのひとを傷つけずにいられるんだろう?

これはずいぶんあとになってからだけど、みどり、思いついたことがある。それは、「注がれるあこがれとおなじくらいのあこがれを注いでもらえるような人間になればいいんだ」ってこと。でも、みどり、ばかだからそのときはそんなことわからなかった。でも、みどり、ばかだけど、勇気だけはあるほうだから、お盆にお椀を載せながら、ドアーをノックし、ごくんと唾を飲んで、

「真魚ちゃん、おかゆできたよ」

はじめて柏木さん――否、真魚ちゃんを、ファーストネームで呼んでみたの。


2018/02/11 23:59
  • 小説
  • 真魚ちゃんとみどりちゃん
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