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ロクエヒロアキ
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osito_kuma押井德馬(おしーとクマ)@osito_kuma·
15 1月

旧字旧かな+総ルビ!? これはすごい! https://twitter.com/rokuehiroaki/status/1350022257041580035

ロクエヒロアキ@rokuehiroaki

今日は擬古文小説あさいらむも届いたのですが、結構確認したはずなのに旧字になってないとこをいくつか発見し、ああああ、という気持ち。こちらは表紙も本文もクラフト紙になります。 2

Reply on Twitter 1350023995698028544Retweet on Twitter 13500239956980285443Like on Twitter 13500239956980285446Twitter 1350023995698028544
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hoshido_fukui福井の小さな本屋【HOSHIDO】ホシド⭐️@hoshido_fukui·
15 1月

もぐらちゃん...!!!!!
すごく伝わっててめちゃくちゃ嬉しい😭
そうなんです。
彼にしかできない表現によって、この物語の中の彼らへの愛おしさが増していくんです。
大事なことを言うのを忘れてましたが、装丁もロクエさんがご自身で作ってますからね。ほんとすげぇです❄️❄️❄️ https://twitter.com/moguranohondana/status/1350013890160074752

もぐらのほんだな@moguranohondana

先月ホシドさんですすめていただいて購入し、年末に読みました。
まず、このサイズ感と装丁(なんていうんですかね、、かたくて凹凸があってきらきらする加工がされています…文章力なくてごめんなさい)がいいです。
そして読み始めると、その文章にひきこまれます。比喩や表現の仕方が、この作者さん https://twitter.com/hoshido_fukui/status/1349888086960869378

Reply on Twitter 1350016992250454019Retweet on Twitter 13500169922504540192Like on Twitter 13500169922504540193Twitter 1350016992250454019
rokuehiroakiロクエヒロアキ@rokuehiroaki·
15 1月

今日は擬古文小説あさいらむも届いたのですが、結構確認したはずなのに旧字になってないとこをいくつか発見し、ああああ、という気持ち。こちらは表紙も本文もクラフト紙になります。

2
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rokuehiroakiロクエヒロアキ@rokuehiroaki·
15 1月

ご感想ありがとうございます! 初版の表紙はきらびきSR_白_180Kを使用しております。はじめて使う紙でしたが、わたしも仕上がりとても気に入っています。

Reply on Twitter 1350021355106828289Retweet on Twitter 1350021355106828289Like on Twitter 1350021355106828289Twitter 1350021355106828289
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moguranohondanaもぐらのほんだな@moguranohondana·
15 1月

先月ホシドさんですすめていただいて購入し、年末に読みました。
まず、このサイズ感と装丁(なんていうんですかね、、かたくて凹凸があってきらきらする加工がされています…文章力なくてごめんなさい)がいいです。
そして読み始めると、その文章にひきこまれます。比喩や表現の仕方が、この作者さん https://twitter.com/hoshido_fukui/status/1349888086960869378

福井の小さな本屋【HOSHIDO】ホシド⭐️@hoshido_fukui

本日1/15、13-17時、19時半-22時、HOSHIDOオープンします!!

入荷情報📕
ロクエヒロアキ『だめなやつら』
大学の同期だった火屋と水引の誰にも打ち明けられない思いと関係。

1冊800円です。
すでに取り置き予約をいただいております🙏ありがとうございます!! 数が少ないので、お早めに。↓続く 2

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小説 ぱらぱらのねぎ

おいしいおかゆがつくれる子と、おいしい肉じゃがをつくれる子。日本にはどっちのほうが多いかって言ったら、まず間違いなく、「おいしい肉じゃがをつくれる子」のほうだって、みどり、思うのだ。そりゃあ中華料理にはおいしいおかゆがいっぱいある(らしい。まだみどりは食べたこと、ない)けれども、ジャパニーズ・ソウル・フードとしてのおかゆって言ったら、まず間違いなく、熱を出したときに食べる、ごはんをちょびっとの塩で味つけて煮込んだもの、じゃない? つまりね、みどりが言いたいのはこういうこと。おかゆって、あんまりつくり慣れるようなタイプのごはんじゃあない。事実、一年に一度、下手したら、数年に一度しか出番がないようなメニューだしね。おかゆをつくり慣れないような体に生まれついたことに感謝しなさい、って? そりゃあもちろん! まあ、ふだんなら。でも、たとえば、柏木さんが風邪をひいて寝込んでいるようなこんなときには、「おかゆおかゆ! おかゆ……おかゆ……?」、とまあ、みどりの眉間もしわしわになるというものよ。

さいわいなことに――だなんて言ったらいけないけど――柏木さんはノロでもインフルでもないみたい。ただ、熱は高くて、あんまり食欲もない。うーんうーん。うなりながら、みどりは鍋にお米(炊いたの)を入れて、スマホでcookpadを開き、ぱっと目に入ったレシピを開く。もちろんプレミアム会員じゃないみどりと柏木さんは、いつもならあーだこーだ言いながら、あの手この手を使って「人気のレシピ」を探すけど、今日はそんな時間はない。熱を出した子のためにつくるごはんは、味よりもスピードにこそ、愛情や友好度が現れるっていうものよ。

でも、やっぱり問題もあるかなあ。たとえば。みどりが参照しているレシピだと、梅干を使ってるんだけどさ、ウチに梅干なんて、ない。みどりの実家でも常備してなかったと思うんだけど、ふつうのおウチに梅干ってそうそうあるものなの? でも、確かに梅干が入ったほうが、彩りがあって食欲をそそる! 食欲がない子には、「食欲をそそるガイボウ」って重要じゃない?

「梅干、かあ……」

みどりの眉間はまたしわしわになったけど、そこで、はっ! と思いついた。万能ねぎ! 万能ねぎを散らせばいいんだ!

冷凍庫を開けて、ジップロックも開けて、小口切りにしてあった万能ねぎをひとつかみ、おかゆにぱらぱら散らす。霜をまとっていたみどりいろがお湯で溶けて、「芽吹き」ってタイトルの一枚の絵みたい。うん、いい感じ、じゃない? 火を止めながら――ありがとう、柏木さん、って、心の中で、みどりは柏木さんにお礼を言った。だってね。

ねぎを小口切りにして冷凍しておく習慣は、みどりのウチにはなかった。みどりのママ、ネギっていうか香味野菜全般好きじゃなかったからね。だから、みどりにとって「ねぎを小口切りにして冷凍する」っていうのは、蓄音機に匹敵するくらいの大発明だった。

「へー、便利! 柏木さんすごーい」

「すごくないすごくない」

なんでもないことみたいに笑って、柏木さんは小口切りにしたねぎを入れた(ねぎを切るのも、柏木さん、とっても上手だった!)ジップロックの空気を抜くとをぷちぷちぎゅーっと閉じた。その一連の動作には、なんだろう、照れ隠し的なシツヨウさが全然なくって、みどりは柏木さんのことをますます尊敬した――のとおんなじくらい、さみしくなったのを覚えてる。

なんでだろう?

ふっと、お椀におかゆをよそいながら、そんなことを考える。少し考えて、「たぶん、なんでも当たり前にできてしまうのは、すごく孤独なことだからだ」、そんなアイディアがひらめいた。

柏木さんは、才媛、っていうのかな、お勉強もできるし、頭の回転も速いし、みどりのあこがれだけど、もしかしたら、「あこがれられ」、っていうのは、場合によっては人を孤独にして、人を傷つけることもあるのかもしれない。みどりはほんとうに心の、心の、心の奥底から柏木さんを尊敬しているんだけれども、もしかするとそういうのは、柏木さんにとってはさみしいことなのかもしれない。

じゃあ、どうすれば、あこがれを抱きつつ、あこがれの対象となってるそのひとを傷つけずにいられるんだろう?

これはずいぶんあとになってからだけど、みどり、思いついたことがある。それは、「注がれるあこがれとおなじくらいのあこがれを注いでもらえるような人間になればいいんだ」ってこと。でも、みどり、ばかだからそのときはそんなことわからなかった。でも、みどり、ばかだけど、勇気だけはあるほうだから、お盆にお椀を載せながら、ドアーをノックし、ごくんと唾を飲んで、

「真魚ちゃん、おかゆできたよ」

はじめて柏木さん――否、真魚ちゃんを、ファーストネームで呼んでみたの。


2018/02/11 23:59
  • 小説
  • 真魚ちゃんとみどりちゃん